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先日のこと。家を出て、電車に乗るべく最寄り駅に向かうと、すでにホームに止まっている電車が見えた。「あー、一足遅かったか」と一瞬思ったが、どうやら電車は一向に動き出す気配がなさそう。
はてな、と思いながらも改札を通ろうとしたら、改札周りに人がごった返していて、自動改札も機能していない状態。パスモを読み取るやる気なし。
構内アナウンスをよくよく聞いてみたら30分以上も前に起きた人身事故で電車がずっと止まっているとのこと。いまだ復旧の見込み立たずなんだそうな。
事故そのものだってそりゃあ気の毒だが、こっちも困ったことになった。
なんせこの路線以外に目的地に向かう方法がない。タクシーなんぞ使ったらえらく金額がかさんでしまう。そんな不便なところに住んでいるのさまいったか。
「方法がない」といったが実際はある。バスだ。しかしバス停まではかなりの距離がある。長く連なる商店街の先だ。
商店街を抜けるとそこはバス停であった。ってな感じでようやくバス停につくと、常連客+自分同様の交通難民で長蛇の列。
時刻表を見るとなんとまあ時間当たりの本数の少ないこと。一時間に2~3本って、東京23区内でこの本数って有り得るんかい?
しかしまあ運のいいことに程なくやってきましたよ、猫バスじゃなくて普通のワンマンバスが。ニャー。
自分を含んだ長蛇の列が入り口から吸い込まれていくと、当然のごとく車内はぎゅうぎゅう。もとい「ゅ」の入る隙間もないくらい。ぎうぎう。ギウギウ。
我々が乗ったことですでに満員状態の車内。一つ先のバス停ではなんとか数人乗せられたものの、すでに限界。バスも重そうに動いてる。その先のバス停からは待っていた人たちに向かって運転手さんがマイクで「すみません。次のバスをお待ちください」とアナウンス。次のバスったってそもそもこの本数じゃ相当待つぜオイ。
そうは言っても乗せられない。乗せられないもの仕方ない。
そして事件はそこからさらに3つくらい先のバス停で起きた。
「次のバスをお待ちください」コールに納得できないおばさんがバスの前に立ちふさがったらしいのだ。満員状態なのでその姿を見ることはできないのだが、前の方にいた人たちの話から察するにどうやらそのようだ。
もちろん止めたところで乗れるわけじゃない。もうほんとに猫の子一匹乗せられない状態なんだから。
やがて立ちふさがったぬりかべおばさんは運転席側に回り込む。右ハンドルなのでつまり車道のど真ん中だ。運転席の窓をバンバン叩き出した。運転手が窓を開けるとなにやらワアワア喚いている。最初は困惑気味に「すみません次のバスを・・・」を繰り返していた運転手もついには逆ギレ。「だって、じゃあ、どうしろっていうんですかっ!!乗れないんですよもう!!今乗ってるお客さん降ろせって言うんですかっ!!!」声をひっくり返しながら叫ぶ運転手。
ついには警官がやってきてぬりかべおばさんを取り押さえた(らしい)。
都民の足である電車の事故は色んな事件を引き起こす。
誰にとっても事故などあって欲しくないものです。
で、目的地には着いたのかって?着きましたよ。・・・大遅刻でしたが( ̄▽ ̄;)
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