ひとつの目標

　超有名な声優であり演出家でもあるN.Nさんは、僕がかつてとてもお世話になった方です。その後、声優業に携わるようになってから幾年月。この方との共演をずっと願って来て、このたび某アニメアフレコでついにそれが叶いました。正確に言うと、実は３年ほど前に一度某洋画吹替で共演を果たしているのですが、その時はNさんが別日収録だったので実際にお会いすることはできませんでした。だから実感としては今回が初共演ということになるわけです。

　過去に僕はこの方の下で３年間働いていました。某俳優養成学校の事務局員です。当時の僕にとって声優という道はまったくの想定外で、ただひたすらに演劇青年でしたので、日本のミュージカル・演劇シーンに一時代を築いた大演出家であるNさんの下で働くことで、俳優として得られるものがきっとあるはずだと考えて勤め始めたのでした。

　実際にこの３年間は実に濃密な時間でした。現在の僕につながるベースはこの時期に積み上げられたものが多くを占めていると思います。今思えば当時すでに演出という仕事にも少し興味があったのかもしれませんが、その頃はあくまで俳優修行の一貫として演出も学ぶべきだと考えていました。これと同時期に某プロデュース集団の演出助手もさせて頂いていたので、周囲の一部からは「演出家志望」だと思われていたこともあったようでした。

　しかしNさんの間近で働くことで声優という仕事を見聞きし、また多くの大物声優さんと出会うきっかけを得たことによって、少しずつ僕の中の意識が変わってきました。僕はこれまで舞台上での演劇表現だけにこだわってきたけれど、マイクを通して声だけで表現する世界も実に興味深いものだと。

　ところが気が付くとNさんの下にいる僕は演者ではなく、すっかり裏方になっていました。そこで僕は演者としての自分を取り戻すべく、あえてNさんの下を離れて、今度は声優という仕事を意識しながらの俳優修行を始めました。そうしているうちに、Nさんの仰っていたことがだんだん実感として解ってきました。声優は俳優の仕事の一部である。声優修行とは即ち俳優修行にほかならないと。実際に声優の仕事を始めてスタジオでお会いする方の多くはNさんから聞いたお話通り、舞台でご活躍されている方々でした。今では学生時代の自分が客席から見上げていたあの役者さんたちとスタジオで共演する、なんてことが珍しくなくなってきました。

　そしていつしか僕は、自分も一人の声優として、声優であるNさんと並んでマイクの前に立つことを目標のひとつに置くようになっていました。

　だから今回共演できるという感動はとても大きなものでした。興奮状態にあったのでしょうか、収録前日の夜中には何度も目が覚め、朝起きたときには心臓がなんだかドキドキして落ち着きませんでした。

　そして当日のスタジオ。Nさんの後ろから「Nさん。ごぶさたしております」と声をかけました。Nさんは驚いたように振り返って２～３秒じっと僕の顔を見つめると「お～～～～、誰かと思えば～！元気～～？」とダイ・ハー●のブルース・ウィ●スの吹替でもお馴染みのN節を聞かせてくださいました。

　これは僕の自意識過剰によるものかもしれませんが、収録の合間もNさんはチラチラと僕の方を見ては気遣って下さっていたように思います。しかしそんな視線を感じると僕はなんだか照れ臭くて目線をはずしてしまっていました。そのかわりNさんがマイクの前に立っていらっしゃる時は僕はその後姿をじっと見つめていましたし、そのうちになんだかニンマリしてしまっている自分に気づきました。

　あ～この感覚はアレに似ている。長い間会っていなかった父と二人で酒を飲んだ時の感覚。

　そう、誠に勝手ながら、Nさんもまた業界での僕の父親の一人だ、と思っています。

　Nさん。いつまでも現役でいてください。今度は僕ももっと大きな役について共演させて頂きたいと思います。それがあなたに対しての僕の次なる目標です。

たのみこむ。

　みなさん、「たのみこむ」というサイトをご存知ですか？

　「こんなのあったらいいな」というものを発案・投稿して同意者を募り、それを実現しうる企業の目に触れてうまいこといくと本当に商品として発売されちゃうという実に画期的なサイトなんです。

　実際にここで発案されたもので商品化したものも数多くあります。

　まあ、なにはともあれ百聞は一見に如かずなわけですからこちらへアクセス！GO！GO！

　http://www.tanomi.com/


　僕はここのことを声優仲間のUさんから教えてもらいました。実はここで「電子辞書版アクセント辞典」が提案されているというのです！

　そう、現在電器店の店頭にも数多く並んでいる電子辞書ですが、少なくとも僕が歩き回って調べた限りではあんなに沢山の種類の電子辞書が出回っているのにも関わらず、それらにはいずれもアクセント辞書機能というものが十分に備わっていないのです。かろうじて、何番目の音が高くなるかというのだけを番号で表示しているものはあるのですが、喋りのプロのためのアクセント辞典としてはこれでは不十分。分かりづらくていまひとつ実用的ではないのです。

　そもそも、外国語に関してはネイティヴの発音を音声で出す機能まで付いている電子辞書が存在するというのに、日本語に関しては音声機能どころか発音記号さえ掲載されているものがないというのはおかしな話です。みんなもっと日本語を愛そうよ！と言いたい。

　そこでっ！！

　全国の声優・俳優・ナレーター・アナウンサー・MC・国語の先生・その他日本語を話すことをお仕事にしている全ての皆さん！そしてそういったお仕事を目指している皆さん！さらにそういった人たちを応援してくださっている皆さん！

　どうかこの「たのみこむ」にアクセスして、「電子辞書版アクセント辞典」に一票投じては下さらないでしょうか！みんなが分厚くて重いアクセント辞典をふうふう言いながら持ち歩かなくてもよいように！


　ご協力お願いします！ｍ（＿　＿）ｍ

　
　もちろん、色んな発案・投稿で面白いものたくさん増やしていくことにも大賛成！

　企業様もご協力お願いしまーっす！！！

　

燃えて朝方。

　某海外ドラマ日本語吹替版の収録打ち上げ。

　台風の中はしご４軒。

　朝。



　いい作品だからこそ、終わってしまうのがとても寂しい。キャストもスタッフも皆さん本当に素敵な人たちばかりだからなんだか名残惜しくてついつい朝まで、ね。

　とてもチームワークの良い集団だったと思います。そんな中に仲間入りさせて頂けて幸せでした。また、このチームワークがあったからこそ、現在多くの人々からご支持頂ける番組になっているのだと思います。

　そう、アテレコは終わってもオンエアは来月末まで続きます。テレビ東京毎週木曜昼12:30～13:25『雪の女王』。冒頭に「某」って書いた意味ない。

　次回放送は第10話。いよいよクライマックスに向けて物語が大きく動きだしてきました。

　ここから先は是非お見逃しなく！

　僕の演じる役、チュンシクも活躍する場面が増えてきますよっ！(´▽｀)/

うに～～～～！！o （≧ω≦）o ゛

　行ってきました！！

　行列のできるランチグルメ。本郷は「やなぎさわ」の『生うに箱出し定食』！一日限定15食！

　新鮮な生うに二箱にマカロニサラダ、ぜんまいの煮付け、香の物、みそ汁、ご飯、コーヒーまでついて840円！ちなみにマカロニサラダはおかわり自由！

　写真じゃ手前のご飯が主役みたいに写っちゃってますが、奥に写っているうにの箱、結構大きいんですよ！

　うに大好きっコにとっちゃあ神のごとき一膳。

　新鮮なうにを熱々ご飯の上に乗せる！とろっと溶けた黄金色が飯粒の間に染み渡る！それを掬って口へと運ぶ…



　うま━━(゜∀゜≡゜∀゜)━━い!!



　…しかし、二箱という量は侮れなかった…

　食べても食べてもうに。

　ご飯が全然足りない。

　もちろんご飯のおかわりもできるのだが、一膳目にしてすでにご飯もボリューム大。我が胃袋はおかわりする余裕など持ち合わせておらぬ。

　それにしてもこのうにの量…。(￣。￣；)

　もうね、なんかね、うにに酔いそうな感じ。お酒に漬けてあるわけじゃないんですよ、生うにそのものなんですけどね、そして美味しいんですけどね、こんなに大量のうにを一気に食べるのなんて初めてなもんで…。

　もちろん気合いで完食しましたが！マカロニサラダのおかわりもしっかりしましたが！

　あー…夢にうにのおばけが出てきそう…。

偶然の再会たち

　先日、30分くらいの空き時間を過ごすためにマックに入りました。カウンターでオーダーを終え、支払いのタイミングを待って財布をごそごそしていると「先生、先生」との声。最初自分が呼ばれているとは思わず、ふと正面を見上げると、現在僕が教鞭を執っている学校の昨年の卒業生がマックの制服に身を包みこちらに笑顔を向けていました。「ありゃ」と思わず間抜けな声が出てしまいましたが、そういえばマックでバイトしながら芝居の勉強を続けているって言ってたなと思い出しました。その明るい笑顔になんだか元気付けられるような思いでした。

　そして、昨日は逆パターン。

　駅の構内で電車から降りてくる見覚えのあるお顔を発見。かつて僕がクラッシックギターを習っていた頃のM先生です。先生からはギターの他にもたくさんのことを学びました。作曲のこと、仏教のこと、東南アジアの文化と料理のこと。なにより先生の温かなお人柄が大好きだったので、何度かご自宅にも伺って色々なお話を聞きながら昼間からビールを酌み交わしたり、先生のコンサートの演出を担当させて頂いたり、そのコンサートに朗読で参加させて頂いたりもしました。

　すぐに「先生！」と声をかけました。その声に振り返ったM先生は「おーおーおー、元気でしたかー」と驚きと喜びとが半々と言った表情でした。

　しばらく立ち話をし、また近々会いましょうと言って別れた後、ふと、マックで呼び止められたときの自分も今のM先生のような驚きと喜び半々の微妙な表情をしていたんだろうなと思い、ちょっと可笑しいなと思いました。

　恩師との再会も、教え子との再会も、どちらもなんだか元気をもらえるものですね（＾▽＾）