酉の市とセルフ招き猫

　今年も行って参りました、新宿は花園神社の酉の市。

　昨年は三の酉に滑り込みセーフで駆け込んだけれど、今年は最初の一の酉に来られました。ちなみに今年は二の酉までしかないんですね。

　本来、酉の市の飾り物は毎年同じ職人さんのお店で買うべきなんでしょうが、毎年「去年買ったのどこだったっけ？」なんて言いながら妻と二人で人ごみの中を右往左往しながら、予算とインスピレーションで買っております。

　今年もやはりそんな感じでうろうろしながらも、とあるお店で足を止めたところ、その店のモーガン・フリーマンといかりや長介さんを足して２で割ったみたいなご主人が熊手飾りの蘊蓄を色々と聞かせてくれました。

　飾りの中の升を斜めに二分割しているのは「ますます」という意味だとか、おかめの顔が中央にあるのは家内安全の象徴だとか、そのおかめの顔をしめ縄で囲んであるのは旦那の放蕩を抑えるまじないだとか、熊手の後ろにつける「ざる」と「みのう」の効力の違いだとか、その他にも沢山語ってくれました。

　そんなモーガン長介さんのお話に我々夫婦は揃って架空の深イイレバーを何度も前に倒しながらふんふんと頷き、結局そのお店で買うことに。だってかなり長い時間我々に費やしましたよモーガンさん。本来ならその時間にお客を3～4組くらいは捕まえることもできたはず。それなのにそんなに時間をかけた我々に対して値段の高い大きな飾りは勧めずに「このくらいのやつから始めたらいいんだよ」と少し小さめのを勧めてくれる。そうやって目先の利益より客の信用を優先するあたり、本物の商売人だなぁと感心しました。たしかにこの方が「また来年もこの人から買おうか」って自然に思えるもの。

　というわけで買ってきたのがこちらの熊手飾り(写真参照)。去年までは「あった方がかわいいから」という理由で招き猫が付いているものを買っていたけど、今年のは招き猫が付いてません。

　…と、思ってたら我が家のやんちゃな招き猫が自主的に加わってきました(笑)