動物村の風景

　「クボタさーん、回覧板持ってきたわよー。…あら、まだお休み中やったん？」

　「あら失礼。休みの日はついつい寝坊してしもてね～」

死ぬかと思った。

　ある日の帰り道。電車に乗って座席に腰かけ、のど飴をひとつ、口に放り込む。

　よほど疲れていたのだろう。暖かい車内でガタンゴトンと揺られるうち、段々と眠くなってきた。


　少しずつ意識が遠のいてゆき…


　……





　…………





　！△％＠Д★◇！？


　いっ…！息が苦しい…！！

　なんだこれは！？いったいナニゴト！？

　突然の呼吸困難に一瞬状況を見失いかけたが、すぐにそれが「のど飴が喉に詰まったのだ」と解った。

　居眠りしているうちに首が後ろにカクンと傾き、その瞬間にまだ舐め始めたばかりで大きな状態ののど飴が喉の奥に滑り込んだようだ。

　身体を前後に大きく揺らしてゴホゴホと激しくむせる。

　それにしても周りの乗客達はこんなに大きなアクションでむせている男を前にして意外なほど冷静だ。

　のど飴はまだ喉の奥に引っ掛かっている。

　これはもう吐き出すのは無理だ、飲み込む方向に作戦を変更しよう。

　脳より咽喉および食道に臙下指令を出す。

　だが、どうやら飲み込むこともできないようだ。

　薄れゆく意識の中(←大袈裟)、なぜかニュースの見出しのようなものが脳裏をよぎる。「アメで窒息、アーメン」「危ないのは蒟蒻ゼリーだけではなかった」「ナメたらあかん！のど飴の逆襲」

　頭の中をトド黒ちゃんと天童よしみが手をつないでぐるぐると回る。

　と、その時、ふいに口腔内に四角い塊がポンッと飛び出して来た。



　生還。人も飴も。



　口の中で塊を転がしてみたところ、やはりまだかなり大きい。これは詰まるはずだ。

　涙目になりながら思った。あと30歳、今より歳をとっていたか今より若かったら命が危なかったかもしれない。


　教訓。決して飴を舐めながら眠ってはいけない。

偉大なる指導者

　立春の本日、ＣＳヒストリーチャンネルにて22時～23時、「バイオグラフィー『ネルソン・マンデラ』」というドキュメンタリーの放送があります。

　この中で僕はマンデラ氏のボイスオーバーを担当させて頂いております。

　今もなお、ではありますが、当時の人種の壁というのは今よりもっともっと分厚い壁でした。そこに大きな穴を開けたマンデラ氏。人類は肌の色に関わらずこの功績を忘れてはならないと思います。

　個人的に、ドクターハウスでフォアマンの役をやらせて頂くようになってから徐々に増したことは、黒人の吹き替えを担当する数と人種差別への意識です。そんな中でマンデラ氏のドキュメンタリーに関わらせて頂いて、氏が南アフリカに大きな変革をもたらした当時、まだ学生であまり感心のなかった僕は、今回改めて氏の偉大さを知ることとなりました。

　再放送は6日(土)の18時～19時だそうです。

　ＣＳ放送をご覧になれない方にも、このblogが、人がその努力や能力に関係なくただ肌の色によってステータスを定められてしまうことの無意味さを考えて頂けるきっかけになれればと思います。

福はー内ー！医者はーハウス( 家)！

　タイトルの言葉遊びに無理がありすぎて上手く伝わっていない、に一票！

　いいんです。疲れてるんです。頭が。仕事とインプロの稽古で頭を使いすぎて、今、僕の脳には明らかにブドウ糖が足りていません。

　でもそんな脳みそウニ状態でもどうしても皆さんに今日中に伝えておきたいことがあって！

　ドクターハウスシーズン３ＤＶＤ-BOX1、本日発売＆レンタル開始！！

　シーズン３でも、プリンストンプレインズボロ病院には様々な患者が運ばれてきます。なによりびっくりなのがシーズン３の第一話の冒頭！ハ、ハ、ハウス先生の足が…！

　フォアマンの脳生検の後遺症も驚異的な回復を見せしっかり現場復帰。今の僕の疲れきった脳よりよほど健康です。

　また、このシーズンではハウス先生につきまとう新たな敵が現れたり、チーム存続の危機が訪れたりと常に目が離せません。

　是非お買い上げまたはレンタルでお楽しみください！

涙は心の洗浄液

　最近読んでいる短編小説集『99のなみだ』。

　基本的に本を読むのは電車での移動中なのですが、このシリーズは電車内ではやばい。

　涙が…。

　家族ネタと動物ネタはあきまへんてホンマ。

　でも読み終えた後、流した涙とともに心がほんわか温かくなる、そんな短編集。オススメです。

　これ、ＤＳのソフトからスタートしてるものなんですってね。でも電子書籍って目が疲れるからなぁ…僕は本でいいや。

　今後もシリーズ全部読破目指して読んで泣いていこうと思います。(ノ＿;)