ひなんくんれん

　今日は住んでいるマンションの火災避難訓練がありました。

　避難訓練なんてどれだけぶりだろう・・・たしか大学の頃住んでいた寮で行われたとき以来じゃないかな。


　この訓練のことは事前に知らされていたので、今日は朝から心の準備はばっちり。まあ、「天災は忘れた頃にやってくる。天才は忘れた頃に木から落ちる」。だから心の準備が出来ているというのもなんだかなぁ、なわけですが。

　手順としては警報が鳴る、役員の方たちの避難誘導に従って避難する、というだけのことなんですが・・・はて、ここで問題発生。我が家のお猫様とお犬様はいかがいたそう？

　もちろん、訓練ですから二匹も速やかに避難させる練習をした方がいいんでしょうけど、今のところ我が家にはペット用キャリーケースは一個しかない。そう、玉三郎も小春も家の外に出すのは現在のところ動物病院に行くときのみなので、ひとつのキャリーケースを共用しているのです。幸い二人ともお互いの匂いを嫌がったりもしないので。

　だがしかしだがしかし、このキャリーケースに二匹をいっぺんに入れるとなると朝の埼京線車内のようなギウギウ状態は必至。猫と犬の密着詰め合わせセットになってしまう。いくら仲良し兄妹とはいえそれは迷惑な話。仕方なく、今日の訓練では二匹には「避難した」という体で済ませて頂いて部屋に残していくことにしました。

　本人らにも一応説明。しかし彼らにとってはいつもと同じ朝。「ひなんくんれん」なんて何のこっちゃなわけです。

　さて、いよいよ訓練の時間。

　警報が大音量でけたたましく鳴り響く！

　玉三郎、パニック！

　姿勢を低くしたまま部屋中を猛スピードで駆け回る。

　小春はケージの中でぴょんぴょん跳ねている。

　そんな二匹を残し、人間二人は落ち着いて避難経路へ。

　財布とか通帳を持って出る、という発想はまるでなく、なぜか近くに置いてあったポケットティッシュひとつと部屋の鍵を持って避難。

　門扉のところに予め自治会から配布されていた『避難完了』の札を下げ、本当は動物が残ってますけどねと心の中に若干の後ろめたさを感じながら避難場所である駐車場へ。

　駐車場には大勢のマンション住人のほかに消防署員の方々が来ていました。

　署員の方によると、この建物の訓練参加率は素晴らしいとのこと。みんな防災意識が強いのかな。いいことですよね。

　その後、災害時の注意事項など署員さんのお話を聞いて、消火器による初期消火訓練。

　自分もやってみましたが、実際に消火器を扱ったのは人生初の体験でした。すごく簡単に扱えるように研究されているんですねぇ。


　そんなこんなで避難訓練は無事に終了。

　部屋に戻ると、玉三郎が恐る恐るといった様子でソファーの下からのっそり出てきました。どうやらそこにずっと隠れていた様子。玉三郎、惜しいな。地震ならその行動で正解だけど、今日の訓練の想定は火災なんだよ。

　それにしてももし実際に災害が起きたら、まずあのパニック状態の玉三郎を確保するのに手間取りそうです。

　どうか災害など起こりませんように（－人－）