なんでも妖怪にすりゃいいってわけじゃない

ＴＩＬＴの公演まであと一週間。

明日は明日で月例ライブもあるんですけどね。

とにもかくにも追い込み時期。今回の劇場は結構広めなのである程度のスペースがとれる稽古場が必要になってきます。

で、つい先日から雑司が谷霊園のすぐ近くにある稽古場を使っています。

雑司が谷霊園というのはかなり大規模な墓地で、作家や歴史上の人物など著名な人のお墓がたくさんあることでも有名です。

稽古場の行き帰りにはこのお墓の敷地内を通って行く形になるんですね。歩いていると両サイドに延々と続く墓石、墓石、墓石・・・。お彼岸ということもあり、稽古場に向かう時刻にあたる昼間なんかは人の通りもそこそこ多くなんということはないのですが、夜９時過ぎの帰る時間にもなると人通りは無く、なかなかおつな雰囲気。

そういえばこのあたりは野良猫が多い。カラスも多い。夜の墓地に猫とカラスはよく似合う。でもどうして似合うと思うのかな、なんて考える。確かにゲゲゲ・・・の世界にもカラスはよく登場するし猫娘なんて妖怪も有名。そういえば「猫娘」はいるのに「犬息子」ってのはいない。ちょっと「犬息子」を想像してみる。・・・勝手な想像だが「犬息子」ってのはなんだかまぬけな感じがする。

鬼太郎が呼びかける。「子泣き爺！砂かけ婆！ねずみ男！猫娘！犬息子！」

・・・やっぱり「犬息子」はまぬけだ。

そんなくだらないことを考えながら墓地の中を歩いていく。薄気味悪さなんて微塵も感じないうちに墓地を抜けている。